オランダの茶色いパン

Digging into the taste of bread in Holland

Ontbijtkoek  あまーい朝食ケーキ

オランダ語で朝食はOntbijt(オントベイト)といいます。朝食を名前に冠するこの棒状のケーキは、店によって微妙に味が違いますが、共通しているのは「ずっしり重いこと」「甘いこと」「スパイスが効いていること」です。

IMG_4118歴史をひもとくと、パン屋の倉庫にある残りパンやパンくずをぎゅぎゅーっと圧縮して作ったのが始まりだとか。その頃、東インド会社のもとインドやインドネシアとの貿易で栄えたオランダには、エキゾチックなスパイスがどんどん入ってきました。パン屋さんは未知なるこれらの香辛料でいろいろなパンを考案していったそうです。日本でも、「このパン、どうにか日本ぽくならんかなぁ」(なぜか大阪弁)とアンパンを作ったわけですから、何か新しいものに出合うとローカライズしたくなるのは人間の性かもしれませんね。

このオントベイトクック、食感はパウンドケーキよりもにっちりした感じ、確かに香辛料がよく効いています。ライ麦を使用し、香辛料はグローブ、シナモン、ブラックペッパーが必須で、アニスシード、コリアンダーシードが入ることもあるようです。2センチくらいにスライスし、片面にバターをたっぷりつけて楽しみます。

けっこう甘いし、味も個性があるので毎日だと飽きそうですが、しばらく食べていないと無性に懐かしくなるパンです。オランダに昔在住していた友人に私のオランダ行きを告げると、「オントベイトクック、持って帰ってきてー!!」。お土産に持ち帰り、彼女を含む数人で切り分けて食べました。その場にいた人々は全員オランダに住んだことのある人たちで、みな口ぐちに「そうそう、この味~」と懐かしそうでした。

不思議な魅力があるパンです。

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