オランダの茶色いパン

Digging into the taste of bread in Holland

その名もアリンソン Allinson brood

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この茶色パン、アリンソン・ブロートといいます。Desemとか、volkorenとか、tarweとか、発音するところですでにつまづく茶色パンのなかにあって、アリンソンという名は異彩を放ちます。女性の名前のような優雅な響きをもつこのパンって一体何者。

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調べてみたところ、アリンソンは、イギリスのトーマス・リチャード・アリンソン博士にちなむことが分かりました。そうか、名字だったのか。

アリンソン博士、薬ではなく、食生活、新鮮な空気、運動、入浴による健康法を提唱したそうです。今なら当たり前の考えですが、博士は1880年代の人。その頃は、日々の生活をちょっと意識することが健康につながるという考えは、「え、まじ? 食べる物って健康にリンクするわけ?」と眼から鱗だったのではないでしょうか。博士はなかでも、全粒粉のパンを特に勧めたのだそう。菜食主義、禁アルコール/タバコ/コーヒー/お茶と、博士はストイックに食生活を見つめ、精力的に健康に関する記事を書き、そのせいで、しばしば医療業界と対立したそうです。アメリカのケロッグ博士のように若干エキセントリックだったんですかね。

博士の全粒粉は博士の名字を冠してヨーロッパに広まり、オランダでも博士のことは知らなくても、アリンソンブロートは知られています。アリンソンブロートの特徴は「全粒粉100%、油脂ゼロ、イースト少なめ、水分多め」です。水分が多めなので生地はしっとり。ですが、早めに食べないとずんずん水分がぬけてパッサパサになります。

アリンソンブロート、ケシの実まぶしが好みです。ジャムやチョコペーストなどの甘味よりも、生ハムのっけて食べるほうがおいしいです。

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